五色と二次の海につかる、日記

俳優/劇作家/アニメライターの細川洋平による日記・雑記です。

2017年振り返り。

今年はいろいろなことに挑戦させていただけた年でした。

まずライターのお仕事をふりかえると、

●「リトルウィッチアカデミア クロニクル」
●「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?公式ビジュアルガイド」
●「劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール PRODUCTION BOOK」
●「THE DOCUMENT OF 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 弐」
●「CharaBiz DATA 2017(16)」
●「〈物語〉Febri」
●映画「虐殺器官」パンフレット/パッケージブックレット
●「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」公式ガイドブック
●「月刊Newtype
●「Febri」
と、紙媒体ではアニメ関連のお仕事にがっつり関わらせていただきました。「CharaBiz DATA 2017(16)」はアニメビジネス関連でいくつかの会社に取材を行い、1年の総括という貴重なお話をうかがうことができました。
どの本もお手に取った方にはたのしんでいただければと思っています。

WEBメディアでは、

●「アニメ!アニメ!」にて、多岐に渡るアニメクリエイターのインタビューやイベントレポなど。
 どの取材も大事なものになりましたが、特に湖川友謙さんインタビュー、原恵一監督インタビュー、米林宏昌監督インタビュー、「KUBO」アニメーションスーパーバイザー、ブラッド・シフさんインタビューなどは印象的でした。
●「WebNewtype」にて、「宇宙パトロールルル子」「幼女戦記」特集やイベントレポなど。
をたっぷり担当させていただきました。
今でもアクセスしやすい状態でアーカイブされていると思いますので、ぜひぜひご一読ください。

続いて、役者の方を振り返ると、

●味わい堂々「10周年記念公演『たまご祭』」の1日ゲスト出演。

あ、公演がらみだとこのくらいでした。やらなすぎてマズい……。
来年はもう少し機会を増やしたいと思っています。
その際にはぜひ、見に来ていただきたいです。

●ライブ久々にやりました。「うたう知人の会」呼んでいただきました。
ベースにリボルブ方式の田中嘉治郎さん、ドラムに親族代表の竹井亮介さん、キーボードは学生時代以来の腐れ縁・村上寿子と。
新曲がやりたい!と思って、スケジュール的にも無理言って元曲から3人にアレンジしてもらいました。
またやりたいな。

最後に、17年に鑑賞したお芝居や映画、アニメ、本で深く心に残った作品をいくつか。

・「ゲームの王国」(上・下巻/小川哲)
 ポル・ポト政権前後、暗黒の時代を下敷きに、少年と少女の数奇な出会いと人生を描いた物語で、非常に感銘を受けました。今後の人生の折々で再び手に取っていきたいなと思っています。

・「勉強の哲学 来たるべきバカのために」(千葉雅也)
 ドゥルーズやメイヤスー研究などで活躍している哲学者・千葉雅也さんの著作。勉強することでスーンとなっちゃう自分をもうちょっと振る舞いから考えなおしませんか? といった本(だった気がします)。

・「パターソン」(細川17年ベスト映画です)
 映画です。ジム・ジャームッシュ最新作。僕にとって今年のベスト映画でした。日常と非日常が絶妙にブレンドされている中に、抑制の効いた演出と遊び心とおかしみの溢れた画面。出会えてよかったです。

・「パッセンジャー
 映画です。ジェニファー・ローレンスクリス・プラットが主演するSF。クリス・プラットが冒頭で行うある行動をどう見るかで作品の評価が大きく変わりそうですが、僕はさもありなん、という風に見たのでグッと引き込まれました。2人の心の通じていく様子など、深く感じ入るものがありました。というか、オチの付け方含めめちゃめちゃ好きな作品です。

・「22年目の告白 ―私が殺人犯です―」
 入江悠監督作品。とにかくおもしろかったです。キャスティングから仕掛けから、細心の注意を払われて上映された上、見る者をあっと言わせる。最高でした。

・「ちょっと、まってください」
 ナイロン100℃公演。評判もよかったようですし、周りの皆さんからも絶賛の声でしたが、改めて、こんな演劇を作れる集団であることの凄みや役者ひとりひとりの表現力に痺れました。

・「三月の5日間」リクリエーション
 チェルフィッチュの代表作とのことでしたが、僕は初見でした。今回オーディションで集めた20代のキャストのために新たにリクリエーションしたとのこと。百聞は一見にしかず、言語がリアルタイムにアップデートされている感覚を受けるというか、序破急や起承転結、枷といった作劇上のテクニックを用いず(それに当たるものはあるのかもしれませんが)、見ている人間にこれほど"何か"を喚起する作品とは。

・「ブレードランナー2049」
 映画です。この続編を作ってしまった制作陣に感謝。「この続編を作ってくれてありがとう」と感謝するのはあとSW8なわけですが、「2049」では静謐な画面と、はかないレプリカントの物語には心が大きく揺さぶられました。K=ぼくらのことでしょ、というのは置いておいても長く愛したくなる作品です。

・「新感染 ファイナル・エクスプレス
 映画です。韓国発のゾンビ映画ですが、役者が良すぎた……。とにかくエモーショナルで、ゾンビ好きには見てもらいたい!

・「ベイビー・ドライバー
 映画です。エドガー・ライト監督作品。冒頭のジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンでぶっ飛ばされてからは音楽とカット割りの快感に身を委ねるだけというか。四の五の考えずにたのしかった。

・「ラ・ラ・ランド
 映画です。ずーーっとサントラ聴いてました。大好き。

・「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2」
 父と子の物語として刺さりました。「ベイビー・ドライバー」同様、冒頭のエレクトリック・ライト・オーケストラMr. Blue Sky」が流れた時にノックアウトって感じです。

・「スター・ウォーズ/最後のジェダイ
 見てる最中も、後々もつっこみが心に浮かんでくるのですが、その都度、それを大きく上回る画面力と展開に完全に振り回され、「え?え?え?え?」と心の中で何度狼狽えたことでしょう。最高。画面作りやアングルといったところはJ.J.に劣るかも知れませんが、こういう歪な作品を愛してしまう自分が……。

・「足跡姫」NODA・MAP
 野田さんの心意気というか、やっぱすごいなあと感じた次第です。

・「そろそろセカンドバッグ」フロム・ニューヨーク
 どんどん高みへ登っていく3人のハーモニーが最高なんです。次回は客演交えてということでどんなものになるのかこれまた予想つかず!

・「紙の動物園」ケン・リュウ
 短編集。文庫二分冊されたものです。作中や解説でもテッド・チャンへの言及があったところも加えて胸に多くのものを残してくれました。

他にも特に舞台はかなり観劇したので、ここに書き切れずです。とにかくどれも刺激に溢れていて改めて舞台っていいなあと思えました。

アニメはまた改めて書ければと思います。

来年はもっと自分が発信できるように。がんばります。
来年もよろしくお願いします。