五色と二次の海につかる、日記

俳優/劇作家/アニメライターの細川洋平による日記・雑記です。

2017年明けてもう2週間。

年が明けてもう2週間も過ぎてしまいました。

何やってんだろ、と思うところもありつつ、それなりに仕事を進めつつ、今年は特に正月気分も味わわず、実家に一泊したあとはほぼ平常運転でした。

6日には所属事務所の新年会があり、毎年変わらない役者さんたちや久しぶりな方、初めましてな方たちと飲み、それから少しずつ小さい子が増えていたり大きくなっていたりするのを見て(今年は小さい子は2人だったけど)、うむ、時は経っているのだなと思うひととき。

ライターをはじめてから、大きく変わったところもあるし、変わらなかったところもある。大きいのは立ち位置の変化ですが、そうでない変化もちょこちょこあります。そういういちいちの変化を事あるごとに見つけて、「あ、ここ変わってないなあ」とか「前はこんなじゃなかったな」と再発見して行くのも最近は楽しいです。

年をとるのもいいものです。しかしいつまで経っても周囲との年齢差は変わらないなあ。小さい頃は姉をいつか年齢的に追い抜くと思っていたのに。

2017年最初の映画は「ドント・ブリーズ」でした。最高フゥ〜!

いつからかホラーやサスペンスが好物になっていて、昔はあんなにビクビク見ていたのに、今ではワクワクしかないというか、怖いシーンで「キタ〜!!」と心中で叫ぶようになっているのはもはやスクリーンの出来事はスクリーンの出来事として見ているのかもしれません。

逆にアニメは全てが虚構とわかっているから却って没入するのかな? もともと遠くにあるものを手繰り寄せる作業をしているからなのでしょうか。ということで2017年2本目の映画は「傷物語〈Ⅲ 冷血篇〉」でした。贅沢な劇場体験。色々書きたいこともありますが、もう少し脳内で味わってみることとします。

今、コンビニで買った野菜スティックを食べています。これは「野菜を採った」に入るのでしょうか。あと飲むヨーグルトを飲んでいます。ヘルシー。

読んでなかった名著(と呼ばれるもの)たちをちまちまと読んでいます。主にSF。以前書評家の杉江松恋さんがSNSで同時に3冊読むのがいい、という話を書いていて、とてもよかったので、おぼろげな記憶を元に書いておきます。

それは「(A)読む難易度が高い挑戦本」「(B)読みたい本(小説)」「(C)エッセイなどの平易な本」だったかを同時に進めて行くという方法です。Aを読んだらBを読んで、Cを読んで、またAを読んで−−、と進めます。読むペースはAの場合、まずは1ページ。次回は2ページ、さらに次は4ページと読むたびに倍にします。Bは3ページずつ読む。Cは章ごとに読む。これをA→B→C→A→B→Cと進めて行く。当然進めば進むほどAのページは増えて行くわけです。でも、難解な本というのは入り口が苦しいだけで、読むリズムに慣れてくれば意外と進むもの、だからオススメです、と書いていました。なるほどと思ったものです。Cは章ごとで合ってたかな、どうだったかな。Aも章が変わったらまた元に戻るんだっけかな。

要は、その本を読むためにはその本固有のリズムを身につけないといけないけど、寄り道しながら身につければいい、みたいなことだったと意訳的に記憶しています。実際読みはじめて「あ〜、これ全然頭に入んない」という本でも、数ヶ月〜数年放置した後にふと読み始めるとスイスイ読めちゃうことがありますが、そういうのをもっと意識的にやろう、と。

当時、早速やってみました。難しい学術本と小説とエッセイで。すごくよかったです。気分転換にもなるし、全然苦しくないし。今? ええ。またやってみます!

今週が急に押し寄せる感じがありますが、一歩一歩行くしかないようです。

ジブリの機関誌「熱風」2017年1月号は橋口亮輔監督のインタビューと保田道世さんの追悼特集が掲載されています。

橋口監督は大好きな監督さん。とても興味深く読みました。映画界に対する問題意識や決意などを語っていました。「映画であれば、そのままを見せるのではなく、登場人物に筋道をつけなくてはいけない」という言葉はズシンときました。また、『君の名は。』や『この世界の片隅に』をご覧になってからの感想も聞いてみたいです。

保田さんは東映動画時代からの宮崎駿さんや高畑勲さんの朋友。両名の寄稿が読めるのですが、それぞれの物事の捉え方や消化の仕方をよく現しているようで、また非常に心に染み入ります。

ラジオ「ジブリ汗まみれ」(Podcastもあります)でも保田さんの追悼回があり、宮崎さんや高畑さんをはじめ元ジブリの同僚たちの言葉が聴けるのですが、「生の声」ということもあり締め付けられるようで。

「ローグ・ワン/SW」で主人公ジン・アーソの父が亡くなるシーンがあるのですが、そこの演技はもっと、ジンの中の何もかもがぐちゃっとなるのが見たかったなあと見ながら。そういう時には自分のことも考えるし、いろんなことを考えるものです。

「いく」という言葉。どこか遠くへ。という感覚。二度と会えない。という感覚。

「ローグ・ワン」と言えばチアルート&ベイズのコンビはすごくよかったですね。オタクというか、何かを信じるとか好きという気持ちってあそこまで行けるんだなあと胸を打たれました。

この辺で。

さようなら2016年

はてなブログに引っ越しをしてから、アクセス解析という機能が付き、どんなエントリが読まれているのか統計で出されているのを見ていると、どうも「亡念のザムド」について書いたものがちょくちょく読まれているみたい。ありがとうございます。

さて、2016年も大晦日。終わってしまうのか。ということで1年の総括を。

【俳優・劇作活動】

CMに4本出演。ラジオCM出演。

ほろびて『雲と太陽のみち』上演・作・演出・出演(映像などなど)

味わい堂々『枯山水』(作・演出:池田鉄洋さん)に客演。

リボルブ方式『夢の途中』で演出補佐的なお手伝い。

映画『グッドモーニングショー』にちょっと出演。

めがねの味わい(脱力系4人組バンド)としてライブ出演。

【ライター活動】

月刊Newtype(『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』、古田丈司監督インタビュー、HAOLINERSタイトル等々)。

WebNewtype(『宇宙パトロールルル子』等々)

アニメ!アニメ!(『モブサイコ100』、あにめたまご2016、『プラネタリアン』、『甲鉄城のカバネリ』、『GANTZ:O』、『機動戦士ガンダム ジ・オリジンⅣ』等々)。

アイドルマスターシンデレラガールズ ビジュアルファンブック』でグッズ紹介のページ執筆。

シュヴァルツェスマーケン』イベントパンフレット(渡邊監督×脚本樋口さん×原作内田さん座談会/音楽タシロさん×エヴァンコールさん対談 取材・構成)

双星の陰陽師』イベントパンフレット(田口監督×五十嵐副監督×脚本荒川さん座談会 取材・構成)

Febri vol.33(『傷物語Ⅰ 鉄血篇』ライター座談会で藤津亮太さん、前田久さん、宮昌太朗さんとお話しさせていただきました)

某レーベルのリリース作成。

などなど。

不安だったライターのお仕事がなくなることなく、今年も1年来られたことに大変感謝しています。各作品や取材に協力いただいた方のお名前も全て載せたいところですが、別の機会に譲ります。

俳優業、特に舞台との両立をどう保つか、という部分でいろいろと反省点も生まれました。関わっている数はぜんぜん違うのですが。

舞台は稽古期間が1ヶ月ほど。その期間は周りがあまり見えなくなってしまうので、この視野を広げたいなあというのと、考える領域を分ければいいのでしょうけど、そこがいまだにうまく確立でいていないというところで。

それにしても、俳優の活動を少しでも続けていられるのは一瞬でも僕を思い浮かべてくれる方々のおかげです。ほんとうにありがたいです。

今年はアイドル現場に全く行かず、ネットで動向を見守る期間でした。上半期に1番聞いたアイドルCDはアイドルネッサンス「アワー・ソングス」でした。2番目はBiSH「FAKE METAL JACKET」。

下半期はアイドルソングをあまり聞いてないです。恥ずかしながら。MUSE清竜人(ソロの方)、宇多田ヒカルを聞いていました。

 

アニメソングは文脈がたくさん絡み合って聞き解くのが難しいジャンルとなりました。作家さんもバラエティー豊かな上、仕掛け人がいろんなモノを入れ込んでくるので、多面的で情報量も多く、さまざまな楽しみ方ができるのではないでしょうか。

アイドルはフィジカルがメインに来るので、ライブを見るとその時その時の到達点がわかる、という点がとても入りやすいと思います。i☆RisやWuGあたりはアイドルと同じ並びで見ることも可能(別の文脈もある)なので聞きやすいなあと思います。

 

背景の物語、というのはBABYMETALの大躍進と、ももクロの成長もあってだいぶ落ち着いてきたのではないでしょうか。僕がのめり込んでいたのはちょうどストーリー絶頂の時期だったので、今の状況は推しやすいかも、と遠目に見ています。

というのも、「ここに行くために努力を重ねている」というストーリーは、諦めや挫折を逆説的に照らし出すことにもなるので、推しメンが涙ながらに抜けるのは、そのアイドルが後の人生の為の選択であっても心が大変痛むのです。(……、この辺は、ヌルい考えだと自覚しつつも)。

だからBiSが再始動すると聞いた時は心がざわついたわけですね。今は遠巻きに見ています。ふと気づくと渡辺さんの手がけるグループがひとつの世界を築いていておもしろいですね。一時期の過激なプロデュースから、もう少し分かりやすい形でのアプローチでアイドルたちに関門を与えるやり方とかは安心します。

今年見た映画で心に残っているものを。DVD視聴もアニメも含みます。

アイアムアヒーロー

『同級生』

KING OF PRISM by PrettyRhythm

傷物語』(「Ⅰ 鉄血篇」「Ⅱ 熱血篇 」)

ズートピア

『ADAMA』(TIAF)

機動戦士ガンダム サンダーボルトDECEMBER SKY』

シン・ゴジラ

君の名は。

『友だちのパパが好き』

『怒り』

『オーバーフェンス』

永い言い訳

『淵に立つ』

この世界の片隅に

映画『聲の形』

最強のふたり

風の又三郎』(あにめたまご2016)

リア王』(NTLIVE)

RWBY』(Volume.1〜3)

『劇場版 艦これ』

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

まだまだあったはずですが、思い出したら追記します。

観劇作品も書き残したいものをここに。

 

シンクロ少女『許されざる者

東京タンバリン『どんてん』

玉田企画『あの日々の話』

鄭義信 三部作 Vol.2『たとえば野に咲く花のように』

マームとジプシー『あっこのはなし』

ロロ『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』

イキウメ『太陽』

シアターコクーン・オンレパートリー+キューブ『8月の家族たち』

連載40周年特別企画 舞台版『こちら葛飾区亀有公園前派出所

木ノ下歌舞伎『義経千本桜—渡海屋・大物浦—』

NTLIVE『リア王

青年団『ニッポン・サポート・センター』

cube presents『ヒトラー、最後の20000年〜ほとんど、何もない〜』

葛河思潮社『浮標』

はえぎわ『其処馬鹿と泣く』

世田谷パブリックシアター遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』

M&Oplaysプロデュース『家族の基礎〜大道寺家の人々〜』

同級生演劇部『悪巧みの夜』(途中から観劇……泣)

ジョンソン&ジャクソン『夜にて』(途中から観劇……泣)

リボルブ方式『夢の途中』

ブルドッキングヘッドロック『バカシティ(あかつき編)』

per il mondo『私のかわいそうなマラート』

世田谷パブリックシアターKERA・MAP#007『キネマと恋人』

1万人のゴールド・シアター2016『金色交響曲〜わたしのゆめ、きみのゆめ〜』

 

もちろん他にもたくさん見たのですが、全部に触れることはできず。また、見に行きたくても行けなかった舞台が多すぎて、一時期落ち込んでいました(笑)。ほろびてに来てくださった方の舞台にはできるだけ足を運ぶようにもしていたのですが、ど〜〜〜しても見たい舞台はそちらを優先したり、先だつものの関係だったり。

舞台は豊かだなと改めて確認しました。台本があり、演出がいて、役者が言葉と格闘しながら演じる。スタッフワークもそうですが、どのセクションも能動的。そういう舞台には大きく心を動かされました。感動の大小/種類/深浅はあれ、上に挙げた舞台は全て心に残っています。

数える程ですが、怒りを感じるほど残念な舞台にも出会いました。そういう時に、「悔しい」と思える自分がいることに安心したりもします。

来年もいろいろ見たい。

漫画も。

モディリアーニにお願い』相澤いくえ

恋は雨上がりのように眉月じゅん

『あげくの果てのカノン』米代恭

『アニメタ』花村ヤソ

この世界の片隅にこうの史代

『聲の形』大今良時

『ヤコとポコ』水沢悦子

『夕凪の街 桜の国』こうの史代

モブサイコ100』ONE

辺りは大事な作品たちです。

小説はあまり読めず、

『あなたを選んでくれるもの』ミランダ・ジュライ

『神々の歩法』宮澤伊織

『映画「永い言い訳」にまつわるXについて』西川美和

『最後にして最初のアイドル』草野原々

『最果てのパラディン Ⅰ』柳野かなた

『僕の名はアラム』ウィリアム・サローヤン

などはよかった。

漫画も小説も電子書籍で読む機会が増えてきました。

小説はもっと読みたいなあ。

来年はいい年になりますように。

今年1年ありがとうございました。

『聲の形』を見に行った時の事

先日映画を見に行った時の事。

京都アニメーションによるアニメーション映画『聲の形』を公開からずいぶん日が経ったタイミングで見に行きました。

事前に原作を読んでからの鑑賞だったので、見る前から気持ちは昂ぶっていたのです。
上映前に厳かな気持ちというか、あの原作を山田監督はどうフィルムにするのか、
また、あの重苦しい(悪い意味ではなく)テーマをどう料理するのか、あれこれ考えながら、
ひっそりと席に着き、荷物を座席の下にしまい、上映時間になりました。
上映時間と言いつつ、だいたいはじまるのは予告編ですが、それでも場内は暗くなります。
すると、
隣にサササッと動く影が。
え、うそ、虫? デカくない?!
焦ってバッと横を見ると中腰の人間が、座席の間に隠れながら、僕のすぐそばまで来ていました。
何?!!!
心の中で叫びつつ、小声で「え?」と言うと、影が言いました。

「あの、フィルム交換してくれませんか? 僕集めてて、たくさん持ってるので、ちょっと見せてもらって、交換しませんか?」

何週目かの来場者プレゼントで、生フィルムが配布されていたのです。
僕は荷物も多かったし、開けて確認するほど上映時間まで余裕もなかったので、
もらってすぐにポケットにしまっていました。

僕は、
開けて確認するほど上映時間まで余裕もなかったので
ポケットにしまっていたのです(必死)。
そして今、上映直前の予告編が流れています。

本編は初見だし、今めちゃくちゃテンションも高めていて、これからはじまるショーヤとショーコのヒリヒリする物語にこう、
没入しようと思っていた矢先、

忍の者は立て膝のまま(頭は背もたれより低い位置でキープ)やおらファイルを広げ、
「だいたい揃ってるので」
と数十枚に及ぶ生フィルムを目の前に突き出し始めました。
すごくファンで、何回も見たんだなあ。
と思いながらも……
こっちは初めて見るし、
いつ上映がはじまるかわからないし、上映前の心の準備を妨げられているし、
マジで何なのこの人、
と思いつつ、ポケットにしまっていたフィルムを取りだし、袋から出しました。

「(グイッ)あれ、何だこれ? (マジマジ)……あ、これ持ってないです……」

知らんがな

心の中で叫びつつ、小声で「はあ」と僕がいうと、影は言いました。

「ここにあるやつと交換してください」

ファイルをぐいっと突き出して来ます。
予告編は三つ目くらいになっています。
はじまるっ! いや、知らんけど、知らんけど、間違いなくもうすぐはじまるっ!
少なくとも友人に
「映画はみんなで見るものだから、環境含めて楽しまないと」
と諫められるくらい、面倒くさい僕の意識や集中が、
今はまだ上映に全然向かっていない……。
僕の中に焦りが募ってきます。

あと、ここ数年で気づいたのですが、僕はどうやら鳥目です。
暗いところが非常に弱く、特に映画館などは慣れるまでにものすごく時間が掛かるのです。
つまりファイル、が、見えないし。
加えて、ファイルにはいろんなシーンの生フィルムがあったようですが、

本編を見ていないから、わからない

全然ダメだわ(見えないし)、と思って、僕は立て膝の家来に言いました。
「上映終わってからでいいですか?」

今僕の手元にあるのが向こうが持ってないフィルムなら、上映見て、すごくいいシーンのダブっているフィルムと交換してもらおう、
と思ったわけです。そもそも僕は初見だから、どのフィルムでもいいわけですし。
とはいえ、ランダムで配布されたのでなければ、自分がほしいものと交換したい。

上映が終わってからゆっくり選ばせてほしい、と、提案しました。
予告編は淡々と進んでいます。
焦る。

予告編の音声に紛れて、横から抗議にも似た声が聞こえてきました。

「え、でも、終わったら帰るし……」


……。

みんなそうだと思うよ


影「今じゃダメですか?」
僕「いや、時間ないんで(はじまるし)」
影「あー……」

影は消えていきました。

……。

な、何?!

心の中で叫びつつ、ふぅと小さく息を吐いて、体を起こし、スクリーンに目を向けました。
スタンバイはゼロ時間。上映がはじまりました。


終わって映画館を出るとき、僕に声をかける人はいませんでした。
まあよかったです。
泣いて泣いて目が真っ赤だったから、恥ずかしかったし。

【『聲の形』本編のちょっとした感想】
本編はヨリのショットを多用し、人物や情景を「死んでも撮り逃してなるものか」という意気込みが伝わって来そうなくらい捉え続け、
キャラクターの心情を丁寧に織り上げ、編み上げ、苦しみや悲しみを画面からこぼれ落とす勢いで描き、
歯を食いしばって見つめ続けた後に、一瞬、ロングショットを用いて視界を開かせる。
牛尾憲輔の劇伴がそこにふんわりと、美しく重なり、物語を昇華させます。
痛く、美しい作品でした。

(お、気づいたら1年ぶり)BiSHワンマンファイナル@品川ステラボールに行ってきました。

どうも、1年ぶりです。
とはいえ、下の記事からすると、次のエントリになるので、それほど時間も離れてない感じがありますね。

日付の部分だけだ。
そこだけを気にしなければいいんだ。

ひとまず生存報告と言うことで。

この1年、いろいろありました。
個人的には特に変化がないのですが(オイ)、
いや、いろいろ書いたりやったりはしたのですが、
結果から言うと、3月にBiSHのライブに行ってきました。

BiSHは音源ではもちろん聞き込んだりしていましたが、
ライブとなるとどうも。
ハードルが上がっていて。
BiSロスというか、その反動でなかなかいけなかったのです。

だけど、一度くらいはちゃんとこの目で見ておきたい、と思って、オフィシャル先行に応募、当選、当日は予定もなし(というわけでもなかったのですが)
で、晴れて参戦してきました。

品川ステラボールに着いたのが開演後だったので物販は諦め、BiSTで参戦するも、今後はちゃんとした正装(BiSHT)で参加しようと改めて思いました。

ワンマンツアーのファイナルということで、ステラボールは満員。
客層は若い子たちからぼくよりずっと年上そうな方まで幅広く、この辺りはさすがジュンジュンの手腕といったところでしょうか。

あと、この日からリフトが禁止されていたので(リフトするとライブが中止)、BiSの現場で散々あったような、トーテムポールばりのリフトも、ダイバーも全くおらず、とてもピースフルな現場となっておりました。(モッシュ/サークルモッシュはそこここであった気もしますが、そこら辺は平和のうちに入りますね)

BiSHはなんと言っても楽曲がいい。それはライブでも再確認しました。
そしてメンバーのポジショニングも明確に出来ているんだなあという実感です。BiSの時は歌割を比較的均等に振っていましたが、BiSHはメインボーカル=アイナ・ジ・エンド、両翼にセントヒロ・チッチとハグ・ミィがいて、フック的にリンリンが抉ってくるという感じでしょうか。グループとしてのまとまりもとてもよくて、勢いも感じました。あとミリタリーの衣装もかわいいです。

6人の声質はとてもバランスがよくて、このままずぅーっと続いて、たくさん曲が聞きたいなあと思っておりますのでひとつ、よろしくお願いします。

楽曲では「スパーク」と「MONSTERS」、「BEAUTIFULさ」が特にお気に入りです。第1弾として「スパーク」が発表された時の衝撃は忘れられません。ミドルテンポのバラード。あえてこれを狼煙に持ってきたのは、BiSの解散から、なーんかぽっかりしてしまっていた僕の心にすぽっとキレイに入って行ったのでした。作詞が渡辺さんということで、ステイトメント的な文言になっているのもまたね。落ちサビ、アイナの寂れたボーカルが最高です。「MONSTERS」はメタルコアサウンドと歌詞の相性がすばらしすぎます。この歌はメンバーお披露目前に脱退してしまったユカコラブデラックスの作詞。元バンドボーカルだったとのことで、メロディーに乗せるセンスがめちゃめちゃ光っています。2ndアルバムにも入っているのですが、脱退後にも歌詞を変えずに載せたジュンジュンの判断も的確だったなあと思います。「BEAUTIFULさ」はメロディックパンクですね。めっちゃめちゃ青春です。リンリンの歌詞がこれまた曲調に上乗せされて青春濃度を倍加させています。

この辺りがライブで聞けたは最高でした。フリとか全く予習する暇もなく行ってしまったのですが、すごく楽しかったし、最後の「BiSH 星が瞬く夜に」を6回連奏するとかまた……。
ふと、東京デスロック「再生」が頭をよぎりました。
同じ曲、というのがミソで、6曲連続演奏は普通にあることだと思いますが、同じ曲でも、徐々にヘトヘトになっていくメンバーだったり、ある箇所で倒れかかったり、数曲目には復活してたり、気合いを入れ直したり、と、メンバーの身体や心の状態に対する移り変わりが見えて、非常に感動して、うっすら涙を浮かべるという。

ライブと言えば入場してビールくいっと行くところですが、この日は我慢し、帰りにBiSHTを買い(ライブTが増えすぎてもうTシャツとしては必要ないのに……)、特典会にならぶ清掃員を横目に帰りました。

今回は会場が広かったので、見つけられなかったけど、元研究員は見かけなかったなあ。さて、次回はいつ行けることやらです。

あ、箱押しです。

ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン

はじまりましたね、「ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン」。
2回見ましたが、ひと言、「すげえ……」です。
たまらないです。

概要を書くと「ニンジャスレイヤー」というのは90年代にアメリカで書かれた同人小説で、
偶然手にし衝撃を受けた本兌有氏と杉ライカ氏(その後“翻訳チーム”となります)が日本語に翻訳し、99年にファンサイトを通じて発表したものの、ネットの黎明期だったため、なかなか広がりを生み出せなかった作品です。
2010年にTwitterで翻訳の連載をスタートさせると瞬く間に話題となり、コミカライズと今回のアニメ化に繋がったと、そういう長いスパンでの流れがあるわけですね。

まずは、同人小説であること。「おもしれえ!」と感動した翻訳チームが、原作の空気を最大限に活かしながら訳していったこと、Twitterで認知されるまで10年以上の月日が流れていることは知っておいてもいいかなと思います。

◆TRIGGER制作ということで、すんげー動くアニメを期待した

キルラキル」「リトル・ウィッチ・アカデミア」のTRIGGERが制作ということは。制作スタジオの作品履歴から純粋な方程式で解を導き出すと、そうだよね、という気持ちもわかります。
ですが、監督(今回はシリーズディレクター名義)に注目です。「雨宮哲」さん。「キルラキル」では副監督を務めている若手注目のアニメーターですが、「インフェルノコップ」ですでにシリーズディレクターを務めています。アメリカンコミックの様なイラストがFlashで動く「インフェルノコップ」の流れを汲んでいるのなら、と考えると、「ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン」の可能性・方向性は何となく見えてくると言うもの。

果たして、配信された作品は、作画とFlashの融合となる今までに見たこともないようなフィルムとなりました。

そもそも、月刊ニュータイプ4月号で、雨宮哲さんは「TRIGGERは『過去に培った手法は次では使わない』というぐらいのスタジオであってほしいと思っているんです」と語っています。その言葉を実践的に証明しているのが本作だということです。

◆何かすごい。

ぼんやり見ていてもすごい。でも、本作ではキャラクターデザインを担当している今石洋之さんのアニメ!アニメ!さんでのインタビューを見ていると、「忍殺語(ニンジャスレイヤーの世界で使われる独特の言語)や世界観を映像に置き換えた時にも、小説で受けた『文字』から来る衝撃を置き換えて表現したい」(大意)という意識が見られます。
今石さんは今回、キャラクターデザインというクレジットですが、立場上雨宮さんとは密な話し合いを設けられていると思いますので、思想部分は理解していると思います。

ですが、フィルム全体のコントロールは雨宮さん。
じゃあ、このFlashの感じは一体何なのかというところを考えてみます。まずはFlashでは身体的な表現が制限されます。いわゆる背景の画用紙に、キャラクターの絵が乗っていて、裏でマグネットを使って動かす、みたいな表現となるわけです。どうしてその手法を取ったのでしょう。
「ニンジャスレイヤー」はもともと英語から忍殺語に翻訳された作品です。つまりは言語段階で枷がある。少なくとも自由に解き放たれた言語を使われていないわけです。その枷を、Flashという手法で現している。のかなと。

◆時代に逆行進化する

80年代90年代にはコストをかけてオール作画、手描きでいくつもの作品が作られました。「絵が動く」というアニメーションの面白みを存分に試みた時代です。「オール作画でアニメーションは作れる」という実証は成されたわけです。ならば、次の歩みとして、その上でどう物語を語るのか、作品世界をどう絵として成立させていくのか、にクリエイターは頭を働かせるようになったのがゼロ年代、そして10年代なのではないでしょうか。

時代でくくるのはいささか乱暴かも知れません。ですので、今回はTRIGGER作品で考えてみます。TRIGGERが独立する前に、今石監督率いるガイナックスが制作した「天元突破グレンラガン」では、これでもかというくらい絵が動きました。ですが、その後、「パンティー&ストッキング」を経た「キルラキル」では、リミテッドアニメを効果的に使用したフィルムで中島かずきさんの“強いセリフ”を見事に絵として成立させることに成功しました。

◆言葉に対応する絵

キルラキル」は、やはりその言葉の強さが耳にも心にも残ります。ふり返れば「グレンラガン」もそうでした。シナリオを担当した中島かずきさんは劇団新感線の座付き作家として数々のエンターテインメント作品を書いてきました。「髑髏城の七人」「ロストセブン」「大江戸ロケット」「アテルイ」。それらは演劇的な手法(歌舞伎的なすっ飛ばしも含め)で、成立可能な、ぶっ飛んだファンタジーを創出させてきました。もちろん演出家いのうえひでのりさんの手腕に寄るところも大きいでしょうし、対応する俳優陣も強烈な個性を持った手練れの方々ばかりです。

アニメーションで、中島さんのセリフを表現しきれるのは、絵の強さ、キャラクターの濃さ、時空や次元を無視することにも説得力を持たせることのできるクリエイターに限られるのだと思います。その中で、TRIGGERはピッタリはまった。「キルラキル」の「マコ劇場」しかり、感情やシーンで大きさの変わる蟇郡苛しかり。ケレン味溢れる作画が、圧倒的な説得力となってあのある種むちゃくちゃな物語を成立させていったんだと思います。

そこから考えると「ニンジャスレイヤー」がこのような表現になったのはあまりにも必然だと、後付けではありますが、十分納得できるところです。Flashシーンにおいて残虐さを脱臼させ、滑稽さを際立たせ、あっという間に不思議な世界「ネオサイタマ」を創出させる。それも世界観を創出させるだけではなくて、原作小説から受ける“言葉の違和感”をも織り込んでいく。そして、印象的に描かれる作画シーン。「キルラキル」の時も感じましたが、レトロゲームを当時遊んでいた子どもたちが普通に行っていた「脳内補完」が行われているわけです。チープな画面が、作画シーンによって豊かな世界に補完される。止め絵でも動きを感じさせる並外れた画力があるからこそ成立するものでもあります。

声優陣やゴブリンさんによるナレーションのマッチングも見事です。一切手を抜かないことで、滑稽さが補強され、さらにゴブリンさんの、ややハスキーで軽さをもった声が、あまりにも濃い世界に逆のスパイス的要素を加えています。

「動かん」「期待してたんと違う」と思っている方は、もう一度、このフィルムを見て自分が何を受けとっているのかを考えてみるとおもしろいかも知れません。その上で、「やっぱ合わない」なら、見なければいいと思います。でも、やっぱすごいです。動かせるけどあえて動かさない、という部分に、作品に対するリスペクトや愛を感じます。

原作者であるブラッドレー・ボンドとフィリップ・ニンジャ・モーゼズも、「実写で作れるようなものなら創らないで欲しい」とオーダーを出したようです。それを受けて、作られたフィルム。今後の展開などもゾクゾクします。

◆1話1話短いし、見つづけましょう

1話だいたい15分弱。サクッと見られる時間です。ニコ生でもそうですし、バンダイチャンネルやdアニメストアでも配信されていますので、出先や移動中に、何回もサクサクッと見られます。自分なりのおもしろポイントを見つけていくのもいいのではないでしょうか。

個人的にはsaitomさんや稲戸せれれさん、信じろさん、がデザインした、かわいーーーい女性キャラクターがどう動いていくのか非常にたのしみです。

◆手先でもないのに

配信版は画面比4:3ですが、パッケージ版では16:9で、見えなかった部分も見られるということで、こちらもたのしみです!!!

お芝居終わりました……。

前のエントリで「近々告知アップします!」と言っておいて何ですが、

舞台、終了しました!!!!!!

自分で脚本演出したものをのぞくと、純粋な役者としては、たぶん10年ぶりくらいに一本ものの舞台に出演しました。

いろいろなことにテンパりました!
一曲、曲作りました!
稽古や本番に関する四方山話はいつの日かアップいたします……。

ということで、普通のオタ/ライター(ときどき役者)に戻ります!

本日から

本日から12月に出演するお芝居の稽古がスタートです。
近々改めて告知します。

お楽しみに!